YOXOイノベーションスクールは、2019年に「イノベーション・都市」横浜推進のためにつくられた新拠点「YOXO BOX」の事業のひとつです。
Yahoo!アカデミア学長 伊藤羊一氏をスクール長に迎え、世界を変えるビジネスを横浜から創出すべく、既存産業にICT/IOTなどの技術を掛け合わせた新産業を創出するイノベーション人材の発掘育成をめざし実施されました。
100名近い応募者の中から、横浜市内在住在勤者を中心に、会社員、経営者、個人事業主などさまざまな属性の方々が集い、大変熱心に受講されました。途中、新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、やむなくオンラインになりましたが、最終的に60名近い修了生を輩出することができました。2020年度も第2期を実施予定です。
実施期間:2020年1月16日(木)~3月22日(日)全10回
実施場所:YOXO BOX(第1回~第6回)/オンライン(第7回~第10回)
応募者数98名/受講生数85名/修了生数57名
1月16日(木) 19:00~21:00
「第1回 起業の心得/横浜におけるベンチャー環境について」
伊藤 羊一 氏
ヤフー(株)コーポレートエバンジェリストYahoo!アカデミア学長
(株)ウェイウェイ代表
1990年日本興業銀行入行。2003年プラス株式会社に転じ、2012年執行役員ヴァイスプレジデントとして事業全般を統括。2015年ヤフー株式会社に転じ、企業内大学Yahoo!アカデミア学長となる。グロービス経営大学院客員教授。
呉 雅俊 氏
(株)TNPパートナーズ 代表取締役社長
自動車部品メーカーを経て、ワタミフードサービス(株)の創業時に合流し、1998年退社。2000年独立系ベンチャーキャピタル(現 (株)TNPパートナーズ)を立ち上げ、技術シーズの発掘からベンチャー企業の支援・育成に取り組む。
初回は、主催である横浜市や事務局からのオリエンテーションにはじまり、当スクール長である伊藤氏ともう一人の講師である呉氏による講義、最後に受講生同士の自己紹介が行われました。想定を上回る85名という大人数ではじまったものの、伊藤氏による起業におけるマインドセットの話や、自己紹介で受講生の多様性を知ることができたことで、皆やる気を高め大変好評でした。
1月22日(水) 19:00~21:00
「第2回 インターネットを活用した、プラットフォーム型のビジネスモデルについて」
川上 慎市郎 氏
合同会社デジタルストラテジー 代表
1972年兵庫県生まれ。早稲田大学卒、IESEビジネススクールIDFP修了。1996年日経BP入社。2005年(株)グロービスに入社し、研修講師、カリキュラム開発、講師育成を担当。2009年グロービス経営大学院准教授就任、2012年より開発や講師を担当。2017年からNTTコミュニケーションズの「BizLabアクセラレーター」プログラムの支援も手がける。
第2回は、当スクールのキーワードである「ICT/IoT」に関する講義が行われました。プラットフォーム型ビジネスに関する講義は、初心者でも分かりやすく、新しく学ぶことも多かったため、受講生の満足度の高さがアンケートからも分かりました。
1月29日(水) 19:00~21:00
「第3回 ビジネスプランのつくり方 ①事業計画」
浜野 厚太郎 氏
中小企業診断士
大学時に仲間と学生ベンチャーを志す。社会人学校で教鞭をとった後、中小企業診断士を取得し、大手メーカーでコンサルティングを行う。その後(公財)神奈川産業振興センターに15年間勤務し、2018年に独立。
第3回は、事業計画の作り方について事例を交え、基礎的な講義を行いました。当スクールではビジネスプランの提出を課題としているため、当講義を経て受講生各自がプラン作成をスタートしました。
2月5日(水) 19:00~21:00
「第4回 フィンテック概論から最新動向まで」
増島 雅和 氏
森・濱田松本法律事務所 パートナー弁護士
シリコンバレーでの実務経験と金融庁での金融監督経験を活かし、日本のフィンテックシーンの旗振り役として、さまざまな分野のフィンテックスタートアップを支援するとともに、金融機関のデジタルトランスフォーメーションやオープンイノベーションの取組みを支援。近時はSociety5.0時代の法制度のあり方としてテクノロジーと法律を組み合わせたガバナンスにつき研究・提言活動に従事。革新的事業活動評価委員をはじめとする政府委員を歴任、フィンテックを支援する専門家集団Finovators代表やブロックチェーン、クラウドファンディングの事業者団体のアドバイザー等も務めている。
第4回は、「ICT/IoT」に関連し、フィンテックに関する講義を行いました。多くの受講生にとって馴染みのあるテーマではなかったこともあり、難解だったという感想も聞かれましたが、一方でこれを機にフィンテックに関心を持ったという声もありました。
2月12日(水) 19:00~21:00
「第5回 ビジネスプランのつくり方 ②収支計画」
福島 泰三 氏
公認会計士
1970年宮崎県出身。1996年から2015年までの約20年間、大手監査法人における業務を得て、2015年に独立開業。上場会社への会計監査業務と共にべンチャー企業や中小企業への株式上場準備支援、資金調達支援、事業承継支援、業務改善コンサルティング業務などを展開。農業・製造業からAI・IOTベンチャー企業まで幅広い業種業態の企業のサポート実績がある。
第5回は、収支計画の作り方について基礎的な講義を行いました。第3回同様、カリキュラム全体の中では堅実に基礎を押さえる内容でした。そのため、受講生によっては多少物足りないという声もありましたが、一方できちんとこのような話を聞く機会のなかった人には非常に学びとなったようです。
2月19日(水) 19:00~21:00
「第6回 組織開発、コミュニティづくり」
島田 由香 氏
ユニリーバ・ジャパン・ホールディングス(株) 取締役 人事総務本部長
1996年慶応大学卒、(株)パソナ入社。2002年コロンビア大学大学院にて組織心理学修士取得、08年ユニリーバ入社後、2014年取締役人事総務本部長に就任。
辻 貴之 氏
(株)フジテレビジョン経営企画局経営企画室担当部長
1996 年東京三菱銀行入行。ベンチャー創業支援、国際協力銀行でプロジェクトファイナンスの組成等を経て、2006 年フジテレビへ。アナウンサー等の採用、研修、番組調整や企画、持株会社の財務企画、欧州拠点運営等に携わった後に現職。
第6回は、講師と受講生、受講生同士のやり取りを多分に取り入れながら、組織やコミュニティについて学ぶ講義を行いました。オリジナリティ溢れる2名の講師が、講義内容とともに大変印象に残ったようです。
3月11日(水) 19:00~21:00
「第7回 先輩起業家による創業ストーリー」(オンライン)
鹿野 佑介 氏
(株)ウェルモ 代表取締役
大阪府豊中市出身。APU卒。人事領域のITコンサルタントを経て、東証一部上場企業の人事部を経験。介護現場のボランティアで感じた問題意識から2013年当社設立。経済産業省、総務省、各介護支援専門員協会等にて多数講師を務める。2018年、Forbes JAPAN NEW INNOVATOR 日本の担い手99選に選出。
第7回は、起業家による起業に関する話を伺いました。知識を学んだこれまでと異なり、リアルな体験談は多くの受講生の印象に残り、満足度も高かったようです。
3月4日(水) 19:00~21:00
「第8回 資金調達、資金計画」(オンライン)
岡部 顕宏 氏
ノバルス(株) 代表取締役
1995年アスキー入社。2002年セイコーインスツル入社。「ものづくりでグローバルに通用する商品を世に出したい」という想いから、2015年ノバルスを創業。コンシューマー向けから設備監視などの産業向けアプリケーションまで展開。
栗田 秀臣 氏
(株)ケイエスピー インキュベート・投資事業部担当部長
OA機器販売会社でのコンピューター機器の法人営業を経て、1993年KSP入社。主にエレクトロニクス、ICT関連のベンチャー企業の支援・投資業務に従事。国内大手メーカーとベンチャーのマッチングを2002年より手掛ける。
第8回は、栗田氏より資金調達、資金計画の話を伺い、岡部氏より実際の事業における資金に関する話を伺いました。第7回の講義同様、実践者の話は受講生に非常に響くようで、質疑応答も時間を超過して活発に行われました。
3月8日(日) 13:00~17:00
「第9回 プレゼンテーション技術の向上」(オンライン)
伊藤 羊一 氏
ヤフー(株)コーポレートエバンジェリストYahoo!アカデミア学長 (株)ウェイウェイ 代表取締役
第9回は、伊藤スクール長によるプレゼンに関する講義と、受講生によるビジネスプランの発表が行われました。伊藤氏の講義については、具体的で実践的な内容が好評でした。また、プレゼンは希望者のみであったものの、発表者にとっては伊藤氏から直接コメントをもらえる点で有意義であっただけでなく、視聴していた受講生からも、他の受講生のアイディアに大変刺激を受けたという感想が多数でした。
3月22日(日) 13:00~17:00
「第10回 成果発表会」(オンライン)
伊藤 羊一 氏
ヤフー(株)コーポレートエバンジェリストYahoo!アカデミア学長 (株)ウェイウェイ 代表取締役
第10回は、事務局より発表者を選抜し、成果発表会を行いました。一人5分間のプレゼンの後、伊藤スクール長からコメントをもらう形式でした。第9回同様、発表者にも視聴者にも大いに学びがある回となりました。最後に、伊藤氏より総括してもらい、修了生に修了証を授与して閉会となりました。